福祉大国スウェーデンの選挙と政治ルポ特集10

若者クオータ制度

 この秋の総選挙の結果、スウェーデンの国会に占める女性議員比率は43.6%となった。世界ランキング第5位である。(列国議会同盟調査2014年12月1日付け)

 もともと女性の政治進出に前向きな国柄ではあるが、それをシステムとして担保しているのが政党による「男女交互名簿順位」の導入だ。たとえば、女性が比例名簿順位1位に記載されると、2位は男性、3位は女性に、といったように、男女交互に名簿が作成される。こうした取り組みを法制化しているのがお隣のノルウェーで、「クオータ(割り当て)制度」という。

 スウェーデン社民党では、このクオータ制を、「30歳以下の若者」についても採用していた。説明してくれた青年部キャンペーンマネージャーのアロンソンさんによると、「全候補者名簿の5%を若者に割り当てるようにしている」とのことだ。

若者クオータ制度を説明する党青年部のアロンソンさん。彼はヒラリー・クリントンの大統領予備選にインターンとして参加してキャンペーンノウハウを蓄積してきた。

若者クオータ制度を説明する党青年部のアロンソンさん。彼はヒラリー・クリントンの大統領予備選にインターンとして参加してキャンペーンノウハウを蓄積してきた。

彼の自慢でもあるのが、自身のパソコンに張られた「ヒラリーで、準備良し」というステッカー

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