本会議の一般質問、委員会での発言。大津ひろ子は、水、産業、暮らし、渋谷と、質問や発言の機会を形にできるよう努力してきました。議員の言葉には力があります。それは有権者の付託を受けているからで、言葉は行政の取り組みという形として実を結びます。
●千客万来の渋谷・東京へ
3月に一般質問した「千客万来の東京」と、観光政策整備と人材開発。その後半年余り。まずは都庁、羽田、浅草の3ヶ所のみだった観光客の情報窓口、東京観光センターが100ヶ所に増加となりました。渋谷の観光の顔である原宿・表参道地区にも設置されるよう提案しています。街の魅力を増やすためにはそれを発信していく人材開発も大事です。10月から開講の「観光まちづくり東京プランナー塾」に渋谷区民にも参画してもらえるよう取り計らいました。情報とい人というソフトの面からウェルカムトーキョー・シブヤが実現中です。
●快適な首都東京生活へ 山手通り環状6号線の整備事業
生活に直接間接に影響している環状6号線整備工事。現在94%の進歩状況です。工事に際しては地元への説明会や個別の対応など、きめ細やかな説明を行うとともに、地元の要望を取り入れるよう要請し、首都東京にふさわしい風格と魅力を持ちつつ、利用しやすい道路にと質問・提言をしています。電線類を地中化したり、歩行者と分離した自転車通行帯を設置したりと、みなさんに安心して通行していただける配慮がなされます。
●太陽を奪っても逮捕されないなんて・・・高層建築物の紛争に乗り出す
道路とともに渋谷区の街づくりを左右するのが増加するマンション等の高層建築。住民感情を無視した建築は、決していい街になりません。50年後100年後に良かったと思える町並みにしたいものです。現在の国による規制では、東京都のできることは紛争調停が主なもの。「学校に影(ビル)を落とさないでほしい」というたくさんの声をいただきました。もっと住民と生活環境の側に立った建築条例の改正を都に検討するよう、適正な建築行政を都に訴えていきます。
●ゴミ行政は、入口と出口改革が肝心
プラスチックのゴミ出しが、変わりつつあります。現在、ゴミの収集・運搬・処分は区の仕事です。ところが焼却で出る最終処分ゴミと不燃ゴミは、都の責任で2つの処分場に埋めています。けれども、この処分場が満杯の見込みです。現在、都の最終処分場に持ち込まれる区部の一般廃棄物の半分がはいプラスチック。また23区の不燃ゴミの廃プラスチックの8割強が容器包装。区などは収集したプラスチックの置き場確保が難しく、経費の増加に頭を痛めています。プラシチック容器が多くを占める実情からすると、入口と出口から改革しないと解決はできません。入口としては、07年に見直される容器包装リサイクル法をさらに充実させ、ゴミを元から出さず資源としてリサイクルするということです。そして大津ひろ子が議会で力説したのは、「サーマルリサイクル」というもうひとつの道。焼却技術の進歩で、プラシチックは燃やしてもダイオキシン等の害が出なくなっています。環境省もこの路線を進めています。プラスチックを燃やすことで、不燃ゴミの埋め立て問題を解消し、焼却時に出る熱などを回収しエネルギーとして利用する。新しい循環会社の形です。私の提案しているこのサーマルリサイクルも、間もなく動き出します。そうすれば、普段のゴミ出しの際「プラスチックは燃えるゴミ」と、暮らしが変わってきます。
大津ひろ子の視点
―人と文化の継承―
渋谷は神社がたくさん。秋はお祭りの季節でしたね。私も町内の御神輿を担ぎました。昔、御神輿は牛が引いたといいます。そして人が担ぐようになったわけです。ところが今は担ぎ手不足の世相。車で御輿を乗せて走ったり、中には飾っておくだけの所も。実際外部からの応援が来ないと御輿渡御は成り立たなくなってきています。若い人の顔が地域から見えなくなり、人と文化の継承に危機感を感じます。
この危機感が街の安心である防犯にも表れていると思います。地域から人の生の息吹や往来が少なくなるのに比例して犯罪は増加しています。たしかに防犯カメラなどお金や技術を導入すれば、長崎の児童殺害での犯人検挙のように一定の成果は上がるでしょう。
けれども本当に大切なのは人間のカン。「この家はあぶない」とかを感じるカンは、人間の普段の行き来やコミュニケージョンによって培われるものです。今年から始まった町会での防犯パトロールには自分の命は自分で守るを合言葉に、たくさんの人が時間を合わせて参加し、私も積極的に加わらせていただいています。自分の安全、子供の安全という目的なら、たくさんの老若男女が時間を合わせて出てこられるわけです。こうした地域の人の交流から生じる「カン」と「営み」が自然と御神輿にもつなげられたら、人と文化は伝承し続けるのだと感じています。