「写真美術館・プラネタリウム・東京都美術館」編
首都東京は欧州やNY並みに芸術を堪能することが出来る都市です。
だからこそ、多くの人に芸術に触れる機会を持って欲しい。
けれど、仕事を持つ人や学生の方々にとって、平日の昼間に美術館へ行くことは、なかなか難しいと思います。
ですので、仕事や学校帰りにも気軽に寄れて、優れた芸術・文化に触れることが出来る「夜間開館」を、もっと増やすべきだと私は考えています。
そして今、東京にはその夜間開館を行っている都立施設があります。
施設名 |
開館時間 |
通常 |
夜間 |
東京都江戸東京博物館 |
9:30~17:30 |
土曜日 19:30まで |
東京都写真美術館 |
10:00~18:00 |
木・金曜日 20:00まで |
東京都美術館 |
9:30~17:30 |
特別展 金曜日 20:00まで |
トーキョーワンダーサイト渋谷 |
11:00~19:00 |
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皆さんも夜間開館を利用して、一日の終わりに静かでゆったりとした時間を、芸術と共に過ごしてみてはいかがでしょうか。 「東京都写真美術館」と「東京都美術館」は、日中ですが、インターン研修生が見学し、O2見て歩く現場の中でもご案内しています。是非ご覧ください。
その他、都立美術館・博物館の概要については「東京都歴史文化財団各施設のご案内」でみることが出来ます。
「東京都歴史文化財団各施設のご案内」
http://www.rekibun.or.jp/museum/index.html
O2見て歩く現場、前回に引き続き、研修生による特別編として、東京都写真美術館とコスモプラネタリウム渋谷をご案内します。ご案内役は今夏、大津ひろ子事務所に来てくれた研修生5人、安藤眞史さん、橋本詩織さん、熊谷実那さん、平野明日香さん、橋本千尋さんです。
東京都写真美術館~第2弾~(平成24年8月4日)
私たちが8月4日に訪れたとき、美術館では『世界報道写真展2012』、『自然の鉛筆 技法と表現』、『田村彰英 夢の光』の3つの展覧会が開かれていました。「美術館」と聞くと難しく感じますが、子供から大人まで、皆が楽しむことができます。実際に私たちが訪れたときも幼児からご年配の方まで多数の人々がいらっしゃいました。
その中でも『世界報道写真展』は、毎年行われているこの展覧会ですが、今年は2011年に撮影された写真の中から、世界報道写真コンテストの受賞作が展示されていました。この展覧会は名実ともに、世界のトップクラスの報道写真を目にすることができる貴重な機会となりました。
展示を見ると、新聞の文字よりはるかに鮮明な写真の数々に、今話題となっている社会問題をより身近に感じることが出来ました。また東日本大震災を映した作品も数多く、写真のもつ "伝える"力の強さを知りました。
O2見て歩く現場、研修生による特別編として、東京都写真美術館をご案内します。ご案内役は今春、大津ひろ子事務所に来てくれた研修生2人、都地美里さん、比留間陽介さんです。
東京都写真美術館~第1弾~(平成24年2月)
東京都写真美術館は、1995年に恵比寿ガーデンプレイス内に開館しました。写真と映像を専門にする珍しい美術館です。この美術館の魅力は、木曜、金曜日は夜20時まで開館しているということです。働く人も、週末の夜にはお仕事の帰りに立ち寄ることができるのです。美術館の建物のお洒落できれいな外観は、恵比寿の街並みに馴染んでいます。建物の外壁には、私たちの身長の三倍以上はあろうか、という巨大な西洋のモノクロ写真が展示されています。美術館に入る前に、建物の外観からも芸術を味わうことができます。
私たちは今回、第4回恵比寿映像祭の「映像のフィジカル」という展示の鑑賞に行きました。恵比寿映像祭とは、年に1度、15日間にわたり東京都写真美術館で行われる、映像分野における創造活動の活性化などを目的としたフェスティバルです。
同じ風景でも作品として人の手が加わると、直接見るのとは大きく異なっていました。展示された作品からは、普段は気付かない物事の側面に気付かされ、また、どんなに些細なものでも視点を変えてみると立派な芸術作品になりうるのだということが分かりました。想像以上に深い意味が込められている作品が多く、説明文を読まないとその作品に込められている何かを見出すことができないこともあり、難しい作品が多かったですがとても興味深いものでした。やはり映像とは自分が目にしたものを動画として他人と共有できる唯一のものであり、素晴らしいものだと感じました。そこに、こんなにも多くの物質的な技術が存在し、撮り方によって様々な効果を生み出していることを、身を持って感じられる、魅力のある祭典でした。
上述した以外にも東京都写真美術館では随時様々な展覧会、上映会が催されています。それらの展示のどれもが、芸術的センスが高く、鑑賞する価値のあるものです。芸術に触れたくなったら、皆さんも是非一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。
コスモプラネタリウム渋谷
渋谷駅から徒歩5分、渋谷の中心から少しだけ離れた静かな場所に、コスモプラネタリウム渋谷があります。渋谷区文化総合センターの12階に位置するこのプラネタリウムは、平日、休日に関わらずたくさんの人でにぎわいます。
プラネタリウムのドーム内に入るまでには、周りに昔の望遠鏡や天文図が展示してあり、とても興味をそそられます。ドーム内では、座席がリクライニング式になっているので快適にプラネタリウムを楽しむことができます。
私たちが観覧した回は「宇宙の謎に挑む」というテーマでした。はじめに、ドームに渋谷の夜空の様子が投影され、解説員さんが星について簡単な解説をして下さいました。渋谷の夜空は、街の照明などがあるせいでとても明るいですが、その明るい空にも少しではありますがいくつかの星を見つけることができます。オリオン座、冬の大三角形や金星などを見ることができるのです。今まで、渋谷で夜空を見上げたことなどありませんでしたが、意外にも多くの星が見えることが分かったので、機会があれば渋谷の夜空をゆっくりと眺めてみたいと思いました。続いて、山奥の星空の様子が投影されました。すると、渋谷とは比べ物にならないほどたくさんの星が見えて驚きました。その満天の星空が、都心の街灯と空気の汚染によって失われ続けていることは、危惧しなければならない事だと思います。便利さの代償に、私たちはお金で買えないもの、自らの手で作り直せないものを失っているのではないか、とも考えることができました。
後半はニュートンやアインシュタインの理論を織り交ぜながら宇宙を見ていく、というものでした。時空という概念やブラックホールについて改めて学べました。数式等、私たちにも少し難しいと感じる場面はあったので、小さい子には分からないかもしれないと思いましたが、逆に簡略化しすぎていないということに忠実さが伺えました。また、宇宙には未知のエネルギーが沢山眠っているそうです。ニュートンから始まった宇宙の謎は現代の私たちへ引き継がれているのだと感じることができました。「神は老獪だが決して意地悪ではない。」という最後にスクリーンに出た文がとても印象的でした。
大都会の中心にある安らぎの空間で、解説員の方の心地よい喋りと綺麗な星空にとても癒されました。たまにはゆったりと夜空を眺めてみるのもよいと思います。皆さんもぜひ訪れてみてください。
普段から若者の街と思われている渋谷の駅近くに在り、周囲のにぎやかな雰囲気とは違う落ち着いた雰囲気を醸し出しています。このプラネタリウムでは曜日、時間帯によって、上映される演目が異なるため、飽きることなく何度でもお楽しみ頂けます。
コスモプラネタリウム渋谷
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町23-21 渋谷区文化総合センター大和田12階
Tel.03-3464-2131
休館日:毎週月曜日
開館時間:平日(火~金)12:00~20:00 土日祝日10:00~20:00
観覧料:大人600円 子ども(小中学生)300円 小学生未満無料
平日は一日に4回、土日祝日は一日に6回の投影が行われています(2012年2月現在)。投影内容はそれぞれの回毎に異なります。
チケットの購入方法:12時から全上映回のチケットが発売されます。
詳細は以下ホームページ参照
http://www.shibu-cul.jp/guide_cosmo.html
東京都美術館と上野公園内「竹の台広場」
JR上野駅公園口から歩いて7分。落ち着いた森の上野公園内に、赤レンガの建物が見えてきます、ここが東京都美術館です。平成24年4月公募棟、6月30日に企画棟が、リニューアルオープンされました。
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写真:赤れんがの東京都美術館 |
写真:美術館内から中庭をのぞむ |
写真:東京都国立博物館をバックに上野公園内の「竹の台広場」の噴水
また、上野公園内の「竹の台広場」もリニューアルされました。広場は、アスファルト舗装から石畳になり、大きな噴水と美しい景観の公園となりました。両サイドには2つのオープンカフェができました。
この場所は江戸時代には寛永寺の根本中堂がありましたが、戊辰戦争で焼失した場所です。
都内で歴史を感じながら、広々と落ち着いた水辺空間の中で、心豊かになる時間を過ごせますよ。足を運んで、心を休めてはいかがでしょうか。
東京都美術館
住所:〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
電話:03-3823-6921(代表)
FAX:03-3823-6920
開館時間: 午前9時30分~午後5時30分(入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎月第1・3月曜日(祝休日の場合は開館し、翌火曜日休館。)
http://www.tobikan.jp/index.html