「都立上野動物園」編(平成24年版)
都立上野動物園
都立上野動物園 平成24年(2012年)夏編レポート
上野動物園の赤ちゃんたちは元気かな? 昨年(H23春)の動物園案内の続編として今年(H24夏)、動物の成長ぶりを見て回りませんか。
今回のガイドは、夏の大津事務所研修生・安藤眞史さん、橋本詩織さん、熊谷実那さん、平野明日香さんです。研修の最初と修了時と皆さんの面構えと申しますか・・・格段と大人の顔つきになったことに驚きと感動を覚えました。
動物概要説明は、
昨年春の「見て歩く現場」に掲載されていますので、ご参照ください。
レポートNo.1 ジャイアントパンダ
上野動物園に入園すると、目の前が一番人気のジャイアントパンダ舎です。私たちは混雑を避けるため閉園直前に行ったのですが、多くの観客がパンダの一挙一動に歓声が!
先日赤ちゃんパンダが亡くなってしまい悲しみに沈んでいた母親のシンシンが姿を見せてくれました。来年、再来年にも出産の可能性があるとのことです。体を大切にして今後に望みましょう。
写真:笹を食べるリーリー(雄) |
写真:笹を食べるシンシン(雌) |
レポートNo.2 アイアイ (アイアイの住む森)
皆さん、動物園に行くと夜行性動物を大抵見るのは、寝ている姿ではありませんでしたか。上野動物園では夜行性動物が活発に活動している姿を観客に見てもらおうと、外から遮光し昼夜が室内の明かりで逆転した建物を作ったそうです。
国内でアイアイを見ることができるのは上野動物園だけです。ぜひともご見学ください。
写真:ライチやマカデミアナッツなどのエサを食べるアイアイ |
レポートNo.3 コビトカバ
通常のカバよりも小さく、肌の感触も異なりテカテカとしたコビトカバは、哺乳類の祖先の姿からほとんど変化していないと考えられています。平成23年6月生の赤ちゃん「ナツメ」はすくすくと成長し、まだ1歳なのに隣にいる成体(体長1.5~1.7m)のコビトカバと見分けがつかないほどに大きくなっていました。
写真1:干草を食べる1歳のナツメ | 写真2:隣にいた成体のコビトカバ |
レポートNo.4 カバ
当日は最高気温が35℃あり、暑かったせいかカバも終始、水の中にいました。水の中で一回転したり、大きく口を開けヴオーッ、ヴオッと鳴き声を聞かせてくれるなど、サービス精神旺盛で大勢の観客を楽しませていました。
写真1:雄叫び(おたけび)をあげるカバ | 写真2:優雅に泳ぎ回るカバ |
カバ、前に紹介したパンダ、そしてその他の動物の鳴き声や動画は東京動物園協会のどうぶつ図鑑からみることができます。(※鳴き声・動画のない動物もいます)
>>どうぶつ図鑑検索ページ
レポートNo.5 ニホンツキノワグマ
ゴハンを待っていたのか落ち着かず、飼育員さんの出入り口付近をグルグル歩き回っていました。実際に遊んでいる姿を見ることはできませんでしたが、丸太ブランコや大きな球など多数の遊び道具があり、普段から遊んだりしストレスなく生活できているのかな。
写真: 観客の声に反応するニホンツキノワグマ |
レポートNo.6 ニシローランドゴリラ
タイミングよく観客から一番見えやすい岩の上に並んで座っていたため、多くの観客がうれしそうに写真撮影をしていました。
しかし、どちらが母親で子供か見分けがつかないほど、コモモ(H21年11月生)は立派に成長していました。
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写真: 日陰の岩の上で涼む親子 |
レポートNo.7 ホッキョクグマ
2部屋にわたる大きな飼育舎に、これまた2㍍はある大きなホッキョクグマがいました。ちょうどゴハンの時間だったよう。夢中でかぶりつく姿を間近で見ることができます。驚いたのはそのゴハンです。なんとニンジン、魚などが一つの大きな氷塊の中にあり、ホッキョクグマは氷をかみ砕きながら食べていました。
野生の荒々しい生の姿は、テレビでは見られない新鮮で臨場感あふれる生の迫力でした。
写真:氷塊を砕きながら食事するホッキョクグマ |
最後に
私たち大津事務所研修生4人のうち3人は上野動物園に来たことが無かったので、観察しながらも、一人の観客として上野動物園を楽しむことができました。動物たちの暑さ対策など観客に喜んでもらうための動物園側の工夫は感心するものばかり。誰もが安全に東京で動物を楽しむことができると思いました。
都立上野動物園 平成23年(2011年)夏編レポート
O2見て歩く現場は、これまで「都立庭園~四季折々を歩こう~」編、「深呼吸のできる東京」編を取り上げてきました。
今回は、研修生による特別編として、首都東京の魅力スポット上野動物園をご案内します。事業所の名称は「恩賜上野動物園」、公益財団法人東京動物園協会が管理運営しています。というと堅苦しくなりますが、幼児からお年寄りまでみんなが知っている、大人気の公園です。レポートを担当してくれたのは、今夏大津ひろ子事務所に来てくれた研修生ら5人(馬場花海さん、斉藤麻美さん、佐々木栞さん、大澤将成さん、大瀧舞子さん)のチームです。
はじめに、パンダですね!
レポートNo.1 ジャイアントパンダ
平成23年2月21日に中国から上野へとやってきた2頭のパンダ、シンシンとリーリー。その姿を一目見ようと、公開から数カ月経った今も、人々の行列は絶えません。ちょうど食事中の2頭は、両手で竹の葉を持っておいしそうに食べており、その愛らしいポーズは子供から大人まで、幅広い年代の人々から大きな歓声を受けていました。また、背中を向けて丸くなって寝ている姿も私たちに癒しを与え、シャッターの音が鳴り止むことはありません。パンダが再び上野にやってくる前は少し活気が足りないように思えた上野動物園も、シンシンとリーリーのおかげで平日でも大盛況。多くのパンダ関連のお土産を買っていく人々の姿が見られました。
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写真:竹の葉を食べるシンシン(メス) |
写真:食事を終えて睡眠中のシンシン |
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写真:竹の葉を食べるリーリー(オス) |
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レポートNo.2 アイアイの森
アイアイ、と聞くと思わずあの童謡「アイアイ」を口ずさんでしまう方も多いと思いますが、実際にアイアイはどのような姿をしているのでしょうか。アイアイは体長36~44cm、尾長50~60cm、体重2~3kgで、目が大きく、かわいらしい顔つきをしています。夜行性なため、昼間はほとんど寝ていますが、真っ暗な奥へと進むと、木の間をぐるぐると機敏に動き回っていたアイアイの移動と共に、思わず観客達も移動していました。真っ暗なため、写真を撮ることができないのが残念、という声が多かったです。アイアイを日本で見ることができるのは上野動物園だけです。
写真:巣箱で寝ているアイアイ |
レポートNo.3 コビトカバ
ジャイアントパンダ、オカピ(キリンの仲間)とともに世界3大珍獣といわれるコビトカバ。その姿は、体長150~170cm、肩までの高さ70~80cm、体重160~240kgと、普通のカバ(体長3.5m~4m、体重2t~3t)に比べてはるかに小さいです。上野動物園では平成23年の6月22日に赤ちゃんのナツメが生まれ、話題となっています。つぶらな瞳に、てかてかとした肌、カバの祖先の姿を保っているというコビトカバの姿は、たくさんの観客たちを惹きつけていました。
写真:コビトカバ |
レポートNo.4 カバ
一方コビトカバのとなりにいたカバは、この日一番のサービスをしてくれたようです。大きく口を開けてみせたり、クジラのような噴水を何度も作ってみせたり、水の中で水浴びをしてるときのように身体を素早く左右に動かしてみせたりと、観客も大きな歓声を上げていました。陸上で過ごすことの多いコビトカバに比べて、泳ぎも潜水も得意で、6分間も潜っていることができるそうです。
写真:水浴び中のカバ |
レポートNo.5 クマたちの丘
平成18年にオープンしたクマたちの丘は、熱帯、温帯、寒帯に住む3種類のクマたちの姿を見ることができます。中でも注目なのは、平成23年の2月25日に生まれたツキノワグマのウタです。ウタは元気に走り回ったり、水に入ったり、はたまた木に登ってみたり、一方母グマであるタロコは少し離れた所からウタを見守っていました。その本当にかわいらしい姿は、ずっと見ていても飽きないくらいで、まわりからも「かわいい!」という声が絶えませんでした。
写真:母グマとじゃれあうウタ |
写真:オレンジの皮を手に持つウタ |
写真:ウタのお気に入りの場所 |
レポートNo.6 ニシローランドゴリラ
見た目はちょっと怖そうなゴリラですが、そのそばにはまだまだ小さな赤ちゃんゴリラ。平成21年11月14日に生まれた、コモモです。ゴリラは本来、オスを中心にした群れで生息している動物で、母親の背中におんぶされているコモモと母親から、親子の愛情が目で見て感じとれました。雨の日には布を頭からかぶって雨を避けたり、コモモはペットボトルのふたを器用に自分で開けて飲んでみせたりと、私たちをとても驚かせてくれました。多くの人に見られていることに気づいているかのように、コモモはちょっと恥ずかしがっている様子で、人々は何度も歓声を上げたり、写真を撮ったりしていました。
写真:布をかぶって雨を避けるゴリラ |
写真:木によりかかるコモモ |
写真:ペットボトルで遊ぶコモモ |
レポートNo.7 ホッキョクグマとアザラシの海
今回のレポートを通じて、研修生一人ひとりが様々な感想を聞かせてくれました。東京にある動物園という「都市施設」の持つ意義、ひいては都市に生きる人々と自然の関わり方など、改めて考えさせられる日々でした。
研修生が学校に戻り、しばらくして上野動物園の「ホッキョクグマとアザラシの海」が完成しました。2年余りかけて老朽化した施設を改修したものです。北極圏から来たホッキョクグマやゼニガタアザラシ、カリフォルニアアシカ、スバールバルライチョウやシロフクロウ等飼育動物にやさしい環境であるとともに、私たち都民にも生き生きと見やすい工夫が施されています。新たな、楽しい空間がまたひとつ増えました。環境保全や命の大切さを感じられる場です。是非、一度お出かけ下さい!!
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写真:ホッキョクグマは海(プール)に潜って餌を食べたり、迫力ある泳ぎを見せてくれたり・・・
ガラス窓1枚を通して足裏の肉球が見られるほどの、迫力あるホッキョクグマ舎 |
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写真:カリフォルニアアシカは、ひれ状に変化した4つの足で時速25~30kmの速さで泳ぐ |