談話室

令和7年3月10日(月) 新東京物語「平和への思い」 

3月10日は東京都平和の日です。
1945年3月10日未明、アメリカ軍の無差別爆撃で多くの尊い命が奪われました。

戦争の悲惨を忘れないよう、惨禍を繰り返さぬようにと東京都は1990年に条例を定め誓いました。
今年は戦後80年です。
犠牲になられた方への追悼と共に、改めて平和への思いを巡らせたいと思います。

知人から伺ったことです。亡くなられたお父様は、「戦争だけは二度と起こしてはいけない。」と折に触れて繰り返していたそうです。
過酷なシベリア抑留を余儀なくされた方の心底の願い、祈りでもあったと思います。
しかし、今なお世界では戦火が絶えません。
子どもや高齢者が逃げ惑うウクライナや中東の街々です。
平和への道のりは遠く遥かですが、取り戻した平和も油断すると簡単に逃げていきます。

ドイツの哲学者の言葉に「歴史から学べるのは、人間が歴史から学ばないということである。」という皮肉めいたものがあります。
この嘆きは私たち現代人への「だからこそ心して歴史の教訓に学びなさい。」「平和には不断の努力が必要だ。」というメッセージに読めます。

渋谷のスクランブル交差点で、銀座の街角で、遠く1000キロの小笠原で、東京のどこでも笑顔が絶えない平和の日々を望みます。

平和への思い