平成27年8月15日(土) 蚊媒介感染症
昨年、約70年ぶりにデング熱の国内感染患者が発生し、今年に入っても国外感染患者は昨年を上回るペースで発生しています。
国際交流の広がりや地球温暖化の影響を受け、今問題となっているデング熱を始めとした蚊媒介感染症の流行地域は今後ますます拡大すると予想されます。
※蚊媒介感染症
ウイルス等に感染した蚊に刺されることにより感染する感染症の総称。
デング熱は、ネッタイシマカやヒトスジシマカによって媒介される感染症で、
デングウイルスを保有する蚊に刺される事で発症します。
人から人へ直接感染することはありません。
デング熱ウイルスに感染すると、2~15日の潜伏期間の後、38度以上の高熱や頭痛、全身の筋肉痛や関節痛、発疹などの症状が現れます。
デング熱の治療薬や予防に有効なワクチン等は無く、個々の症状に対する治療を実施する対症療法が行うほかありません。
ここ数年、世界的に発生が増加していて、アフリカ、オーストラリア、中国、台湾を含めた 100か国以上の国でも発生しています。
2014年8月末には海外渡航歴の無いデング熱患者が都内で発生し、最終的に国内で162人もの患者が報告されました。
地球温暖化の影響によって、日本においてデング熱を媒介するヒトスジシマカの分布は拡大しています。
ヒトスジシマカの分布は年平均気温11度以上の地域とほぼ一致しており、1950年以降、分布地域が北陸地方を徐々に北上していく傾向が見られます。
デング熱の予防法は、蚊に刺されないようにすることです。
長袖・長ズボンを着用する等、肌を露出させないこと、
また蚊を増やさないために、水中に生息するボウフラを退治することが大切です。
屋外に雨水が溜まるもの(空き缶や植木)を置かないなど、日頃から注意しましょう。
(出典 福祉保健局「蚊をなくして快適な夏を」より)